愛と格差と棚からぼたもち
「だからッ僕らァ結局た～～～～～なからぼたもﾃｨ～～～～～↑↑↑↑↑」
「ガヤッッキタッッッタマタマタマタマ！！！！！！！！！」
少々自担が乗り移ってしまって不安定な音程になってしまいましたが、このフレーズをお聞きいただければジャニオタの皆さんはお分かりとは思います。
「棚からぼたもち」という曲は知っていますでしょうか。
Kis-My-Ft2内の所謂後ろの4人による派生ユニット”舞祭組”のデビューシングル。
非公式ではありますが、毎年年始にTLが大盛り上がりするジャニーズ楽曲大賞の2013年度ではJUMPのCome On A My House、SMAPのJoy!に次いで3位を取っています。っていうかカモナマイハウスって結構新しい曲だったんだね…。中国四千年の歴史くらいの曲だと思っていた…やはり他グループは未だ未知…。
きっとジャニオタはカラオケで一度は歌ったことがあるでしょう。私なんて毎回ラスソンこれだよ(ホストみたいに言うな)
もしかしたらキスマイ詳しくない人は、二次会で上司が酔っ払って歌っていたかもしれません。サークルの先輩が新歓で一発芸としてやってたかもしれないし、結婚式で新友人代表が出し物として披露したかもしれません。
2020年3月30日 CDTVライブ!ライブ! 4時間スペシャル
”とある人”へ「お世話になった人への感謝&応援」をテーマに選ばれた3曲をメドレーとして組んだKis-My-Ft2。
4月からは別の場所で活動をはじめる、とある人。
7人で会議してる時に北山くんがめちゃくちゃわざとらしく「お世話に、なったからな...」と哀愁漂わせて言っててもう隠す気0。ジャニーズと付き合ってる地下ドルでももうちょい上手い匂わせ方するぞ。でも…クソッ…全然分からない…とある人…一体何居何広なんだ…。
一曲目・光のシグナル：ちょうど私がキス担に、ジャニオタになった時に発売した曲でした。とある人の冠番組でとある人が所属していた先輩グループと一緒に歌いましたね…。ドラえもん映画の主題歌だったので着ぐるみのジャイアンがおもむろに何居くんと横尾くんの間に入り、肩を組み始めたのを見て「音痴は音痴にひかれ合う…」と思ったことも懐かしいです。
二曲目・負けないで：ZARD？って感じなんですが本当にいい曲なんですよ～シングル*1のカップリングだったのですが最近、メキメキと成長してきた曲に思えます。大切な時に歌いたい前向きでキスマイっぽい曲で涙を誘います。最後の北山くんの声を枯らしながらの熱唱、社長が亡くなった時の負けないでを思い出してマジで泣くかと思った。
そして三曲目・舞祭組による棚からぼたもち！
派生ユニットの曲なのでフロント…前の3人はここで捌けます。
入れ替わり飛び出してくる舞祭組の4人は恩師に見せる最後の晴れ姿。彼から貰った、何度も破いて破いて、縫い直してまた着たスーツを翻して。TV番組でやったのなんて本当に久しぶり。何度聞いてもいい曲だよ。歌詞がいいんですよね。
「ぼ～く達四人で、大丈夫なのかァ～～～～？？」
「た～しかに輝きはない！ない！ナァ～～～～～～～イ！！！」
Aメロを歌ってる千賀くんのキラキラした目を見ていたら色んなことを思い出して、マジで一瞬仮死状態になって走馬灯が見えました。
舞祭組…本当にいい顔で歌うようになったな…。
何居くん…本当に愛されているよ、地上波使ってのクソデカ私信LOVEレターとか私だったら泣いてる…(もう泣いてる)
色んな事を思い出すな…。色んなことがあった…。何だか眠くなってきたよワタラッシュ、見てごらん、これが2020年の棚からぼたもち…。
ん…？
げェーーーッ！お前はWe never give up！！！
一舞祭組担が死んだら走馬灯の始まりはキスマイがシングル2枚目としてリリースしたWe never give up！らしいです。これは嘘なんですけどね。エイプリルフールなので。
オラオラJr.グループKis-My-Ft2がデビューしたら突然長く伸ばしていた襟足をちょん切られて老眼の人は恐らく4人が見えないくらいの格差がついたことで有名でした。
3:4の壁…厚く厚く彼らにもオタクにも立ちはだかった瞬間でした。
恐らく同じグループのメンバーとは思えないレベルの映り込みに、該当担はもちろん他のグループ担にもかなり衝撃的な売り出し方だったことでしょう。
私はデビュー後のオタクなので全然新規なのですが、ここら辺のことを歴史として学んでる時持病の胃痛が悪化しました。
先程も例に出したWe never give up！は曲としては、特に今のような心が荒む出来事が多い時に聴くと元気が貰える曲のひとつですがとにかくMVが
オォォォォォォイ！！！！！！？？？？？？？
オイ…中学生女子がする銀魂のモノマネみたいになっちゃったよ。なんだよこれマジでこの売り方を考えたやつはシンプルに人間の心がねえ。ママの腹ん中にハートを置き忘れちゃったのかい？もう何か吹替みたいなジョーク言っちゃってほんと最悪。なん…これ動画でも本当に4人おるか…？綺麗すぎて霞になったか…？ってくらいもう霞んでて…ア゛～。しかも一番左にいる自担に関しては最早五体満足だから人間！って定められる情報しかない。ハ、何なんだ…？胃が痛ェよ…もう…勘弁してくれ…。
歌番組でも映らない。衣装が違う。歌割りない……ドラマに出ない……バラエティに出ない……いない……出ない……。
まずコンサートDVDが映らな過ぎてメルカリみたいに「お値下げ可能ですか？」ってエイベックスに問い合わせたくなりますよね。
そんな彼らに転機が訪れます。
いま、キスマイが笑顔で送り出そうとしている「とある人」との出会いです。
とある人…何居くんは2013年後ろの4人でユニットを作りました。そう、皆さんご存知舞祭組の誕生です。
彼らはグレーのスーツを身にまとい、何ともアイドルらしくないキャッチーな歌でセンセーショナルにデビューを果たしました。
トークの時間は(ガヤガヤガヤガヤ) オレらの時代が(キタキタキタキタ)
だけど僕ら結局棚からぼたもち(ガヤ、キタ、タマタマタマタマ)
前の3人の苗字を巧みに使い、自虐しながら面白おかしく、そして少しの希望も与えたこのデビューシングルはたちまち彼らを有名にしました。
棚からぼたもち、曲は有名だけどMVはそんなに知られていないと思います。舞祭組としてデビューイベントをボロ野外で行う4人。どんどんお客さんが増えてきて盛り上がってきて歌い切った！やったー！と思ったらお客さんが見ていたのは屋根の上にいた3人で4人は見向きもされないという、チャップリンもビビるレベルのブラックジョーク映像なのですが…。
リリースされた後のコンサートではまさかの藤北より会場を沸かせた棚ぼた…「ガヤ！キタ！タマタマタマ！！！」と他担の名前を叫びながら泣いてるオタクたち、後にも先にもあの時しかみたことないです。摩訶不思議すぎるだろ。
でもこれできっと格差がなくなる。4人にも出番がいっぱい増えるんだ！
よく別グループのジャニオタの方に「舞祭組が出来たおかげで今の格差が減ったキスマイが生まれたんだね」と言ってもらえることがあります。確かに舞祭組は面白おかしい、アイドルでいいのかな？と思われるバラエティに挑み、お茶の間・老若男女問わず人気を確立しました。
本当に良かった…これで…本当に…格差は…
アッ…………………………
4人はキスマイフットツーでの活動で格差が減る中、体を張ったバラエティ出演がたくさん決まりました。この番組と言えば今では季節の変わり目に大型スペシャル番組としてよくやっている大衆向けバラエティです。司会はもちろん”とある人”。
何ですが、この番組週1でレギュラーでやっていた時はもう兎に角「笑われる笑い」を一心に受けていた舞祭組。ブスだと笑われ音痴だと笑われ、毎週TLはさながら紛争地。
絶対毎週1人は舞祭組担が脱落します。そして1人が脱落するとどんどん後追いが…。
フォロワー｢ガハッ…(吐血)もう自担が傷つくのは見たくないわッ…！私は逃げる…！(TVを消す)」
私「クソッ…宮田担がやられたようだな…俺は…俺は絶対放送終了まで生き残ってやる…！生きて故郷に錦を飾るんだ…！元気・勇気・自信！元気・勇気・自信！(傷による痛みをごまかしている)」
戦時中かな。
しかしやはりおむつ姿で床を転がり、ネクタイを頭に巻いて踊ったり、そんな曲が1位を取れず飛行機からパラシュートで落とされても、舞祭組の活動は見事にKis-My-Ft2としての活動への還元になりました。
Kis-My-Journeyのコンサートで、横並び一列でFIREBEATを披露する7人を見て泣きながらいつか、いつの日か、これが当たり前になってくれる世界線を願っていました。
そこから歌割りが増え、衣装も同じになり、出るシングルで毎回大騒ぎするオタク達。
そして今まで4人に与えられてこなかったソロ曲が念願叶ってアルバム、I SCREAMにて解禁されたのです。
7人初めてのソロ曲、全員が自分のコンセプトをしっかり持ち、東京ドームの真ん中でそれぞれが披露してる姿。やっぱり7人が好きだ。これでもう…悲しい過去は終わりにしよう…そう思っていました。I SCREAMの棚からぼたもちを見るまでは。
訳が分からないまま組まされた臨時ユニット、もう昔のような格差はない。そうなると〝舞祭組〟としての意識がバラバラになっているようなパフォーマンスに見えてしまったのです…！
尊敬してるプロデューサーの意思を継いでるような真っ直ぐな二階堂くんと、若干迷子になりかけている3人の棚からぼたもちは、意識の格差を感じてめちゃくちゃ寂しかった。
自担の横尾くんがこの公演で最初の｢助けてくれ〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！！｣というセリフを忘却の彼方にぶっ飛ばした時、｢そんなんじゃ誰も助けられね〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！！？？？？？(泣)｣と心の中で叫んだのは今でも覚えています。助けられねぇよ…さすがの俺でも…(？)
｢僕たち四人で、大丈夫なのか？｣
冒頭の歌詞が、色んな意味を含めてるように聴こえる時期でした。
そして。3人と4人とそして7人を愛し、育てたとある人に、とても大きなことが起きた時期でもありました。
きっと4人は沢山のことを考え抜いたのでしょう。出した選択が、彼に向けた曲を書くこと。そして舞祭組として、コンサートを行うことでした。
2017年。彼ら4人で作詞作曲をしたシングル『道しるべ』をリリース。
そして集大成となるアルバム、それを引っ提げたコンサート『舞祭組村のわっと！驚く！第1笑』を開幕。
舞祭組村に関しては色んなところで普及してるので、今更多くは語りませんが、舞祭組担…そして4人にとっても大きなターニングポイントになるコンサートでした。
I SCREAMであんなに戸惑いの表情で踊っていた人達が、アンコールの棚からぼたもちで最高の笑顔を見せながら歌ってくれる。
｢僕たち四人で大丈夫なのか？｣
というか戸惑いが
｢僕たち四人で大丈夫｣
になった瞬間に感じました。
舞祭組村のセットは、村のお祭りというコンセプトに乗っ取ってお神輿やヤグラが立っていたのですが、その一番上にはK・T・Fを象った鳳凰の像が舞祭組を優しく見守っていました。
そう、前の3人のイニシャルです。
舞祭組村に見学に来た3人はそれは楽しそうで、玉森くんなんか舞祭組ポーズをやるためだけに(脚を開くから)スウェットを履いてくるというガチっぷりを見せていました。嫁、ガチすぎる。
藤ヶ谷くんが見学に来たあと、ブログに書いていた言葉が印象的で｢3人には3人にしか分からないことがあるし、4人には4人にしか分からないことがあるし、7人には7人にしか分からないことがある｣というものでした。それはそう、本当にそれはそうなんだ…。
舞祭組担をやっていると、高確率で言われる言葉が｢私、舞祭組の方が好きだよ｣でした。
嬉しい…！嬉しいし気を使っていただいているのも分かるし…！すっごく嬉しいけどさ…やっぱり7人のKis-My-Ft2が好きなんです、私。
格差が無くなっていく度に、4人の活躍が増えるのが嬉しいと同時にメイキング映像で舞祭組がリハをしている時笑いながら、ちょっと寂しそうに見つめている3人を見ることが減ることも嬉しかった。
先程普及した番組で、3人がゲストとして来た時に横尾くんを一生懸命目立たせようとする藤ヶ谷くんも知っています。
玉ちゃんが舞祭組村が決まった時、｢女装して全部行くわ｣なんて軽口叩きながら舞祭組の活動をとても応援してくれていたことも知っています。
I SCREAMの特典映像で、深い話や格差について語る機会があった時に、｢あの時は辛かった｣と語る千賀さんや宮田くんに対して｢あん時なんかあったの？（笑）｣と自ら悪役になろうとする北山くんも辛かったよ！！！！！鬼の気ぃ使いのあなたが1mmも思ってるわけねーーーーーーーーだろそんなことォ〜！？！？！？！(泣)
そんな地獄みたいな雰囲気の中ひたすら囲んでいたキャンプファイヤーの薪をくべる横尾くんは面白かったよ……マイペースの擬人化。
｢メンバーを下げてでもやることなのか｣
｢カッコつける側も辛かった｣
そりゃあそうだ。そんなことみんな知っていました。でもそれを言えるようになる環境になったこと、これも舞祭組…とある人の功績だなと私は感じました。
その後、舞祭組が主演ドラマを4人でやることが決まり、その主題歌を〝まえあし〟というユニットで3人が歌ってくれた時。
やっと7つのピースがカチッとハマったような感覚になりました。
棚からぼたもちの歌詞にこうあります。
｢いきなり注目厳しいかな｣
いきなりじゃなかったら、何の問題もないのです。それを証明したのが舞祭組でもなく。まえあしでもなく、Kis-My-Ft2というアイドルだったんでしょうね。
酷すぎる格差なんて、とてもニッチな環境にいたアイドルグループ、Kis-My-Ft2。でも彼らと、もちろんとある人である彼。ワンフォーオールの気持ちでいつも望んでくれたからこそ、2020年である今。格差なんてないと言いきれるところにきたのでしょう。
7人が7人を愛してくれる世界線になってくれて、本当によかったしKis-My-Ft2はマジで最強卍オモログループだなぁ…。
むにゃむにゃ…。
ハッ！！！！！
随分長い走馬灯を見ていたようですね。CDTVの棚からぼたもちを見ていたのでした。
横尾くんが歌っています。本当に歌が上手くなった…そりゃあ6年間も歌ってるんだ、上手くなる…。｢ﾎﾞﾀﾓﾃｨ〜〜〜〜〜〜〜⤴︎ ⤴︎⤴︎｣なんて音をどこか宇宙に飛ばしている横尾くんはどこにもいません。
｢みんなが大好き 力になりたい 微力で何でも離れたくない｣
私もKis-My-Ft2が好きだしキスマイの力になりたいしキスマイから離れたくない！！！！！(泣)
｢優しい三人 感謝だ三人｣
3人はいつも、音楽番組で舞祭組が出演している時は袖や出演者席でニコニコ見ています。今日も見てくれてるかな…ちょっと寂しいけど…。ガヤちゃん！あんたの相棒最高に今かっこいいよ！(誰？)
｢でも俺らいないと｣
えっ……？今なにか後ろに見え…
横尾くん｢お前ら輝けなァァァ〜〜〜〜〜〜〜い！！｣
(ガヤ！キタ！タマタマタマタマ！)
私｢えええええぇえぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️｣
棚からぼたもちMVの、あの格差の象徴のような白スーツを着た3人が、、、え？、え？？？、え！！？！？！！
｢トークの時間は〜！(ガヤガヤガヤガヤ！) オレらの時代が〜！(キタキタキタキタ！) こんな企画もほんとたまたまァ〜〜〜〜〜！！(ガヤ！キタ！タマタマタマタマ！)｣
さ、3人が4人の後ろでおど、え？棚ぼたを？、、、？？？、？
｢三人の後ろで！(ガヤガヤガヤガヤ！)みぃ〜なみみぃ〜なみ、(キタキタキタキタ！)
だから僕ら結局棚からぼたもちィイ〜〜！！(ガヤ！キタ！タマタマタマタマ！)｣
次は4人が3人の後ろで踊ってる、れ、、？？、！？！？！？！(それはそう)(そういうコンセプト)
｢B❗️U❗️S❗️A❗️I❗️K❗️U❗️｣
ァ、アァァアァァア〜〜〜〜〜〜……？？
7人で横一列で、棚からぼたもちを、踊っている…？
横一列…。スタートライン、分かっているなしのぎを削る…それはテニミュだった…。
踊り慣れてないけど楽しそうな3人、キレキレで追い上げる4人。
｢僕たち四人で大丈夫｣
｢でも七人だから上を目指せる｣
まさに開花の瞬間でした。
｢4人は1/4じゃない、1/1｣だとどこかの誰かが言っていました。
格差を止めるために作られたユニット曲の本当の答えが全員で歌うことにあるなんて、結成当初誰が考えついたことでしょう。
多分、この曲を7人が捧げたとある人は、見えていたんでしょうね。
｢舞祭組〜！｣
こんなもん電波ジャックしたラブレターすぎるよ。東京ドームで、横一列のFIREBEATをみて、｢いつの日か、これが当たり前になってくれ｣と願ったあの日。こんな形で訪れるなんて思いもしませんでした。
きっと、｢馬鹿な奴ら｣なんて言って笑ってるんでしょう。素直じゃないんだから全く。
2020年3月30日。
アイドルグループ、Kis-My-Ft2から｢格差｣が消滅し、公共電波をジャックしてたった1人の男に愛を捧げた日。
こんな企画も、ほんとたまたま。
棚からぼたもち
【読み】
たなからぼたもち
【意味】
棚からぼたもちとは、思いがけない幸運が舞い込むことのたとえ。
