Sexyrose賭博
2019年7月3日
日本テレビ放送THE MUSIC DAYにて行われるジャニーズシャッフルメドレーの組み分けが発表された。
ジャニーズシャッフルメドレーとは、オタクの夢である。
自担が尊先である先輩と肩を組んだり掛け持ちの人は自担と自担が肩を組んだりわちゃる可能性だって捨てきれないし、元担の歌を現担が歌ったり、その逆も然りと今の世界線では起こりえないことがわんさか起きる企画だ。現に私も前回のメドレーでは私的ジャニーズ二大神*1が横並びで歌った事が記憶に新しいので今回も楽しみにしていた。
さて発表当日。SNSに拡散された各組合せを見てキスマイ担ばかりのTLは
「村上信五さんのシンデレラガール~ヒナちゃん、かわいい・かっこいい・KINGどれでくるの?!~」
「我らがPrince宮田俊哉さんがシンデレラガール選抜落ちしたのは納得いかないが、ガヤちゃんは実質私たちのシンデレラガールだから幸せだったらOKです」
のシンデレラガール祭と化していたが私はスマホを持つ手がブルブル震えていた。
「Sexy Zone」(オリジナル:Sexy Zone)
山田涼介(Hey! Say! JUMP) / 横尾渉(Kis-My-Ft2) / 重岡大毅(ジャニーズWEST) / 高橋海人(King & Prince)
ちょっと待って!?
何をどうしたらそのメンツに自担が加わるわけ?!
赤色センターと赤色センターとひまわりイエローフレッシュハタチ☆に囲まれたオレンジおじさん心配過ぎて冷や汗かいてきた pic.twitter.com/sBDTYyFgXZ
— ただのお姉さん (@fumetuno_kokoro) 2019年7月3日
横尾くんは今年33歳になったフレッシュとは言い難い中年ジャニーズであり、高い鼻、切れ長な目、骨ばったパーツのお顔は男顔で名脇役俳優顔。俳句やマグロ解体を個性として売り出しているアイドル。ジャンルで区分けするといぶし銀アイドルなのだ。ゲームに例えると牧場物語だしご飯に例えると筑前煮だしお花に例えると金木犀なの…ッ!そんな薔薇と椿と向日葵で一斉に囲むなッ…!キラキラオーラで人の頸動脈を狙うなッ…!
ファイナルファンタジーとドラゴンクエストとペルソナにカバディされてるみたいだった。
山田くんと重岡くんとは前回の2017年時も一緒のグループだったがその時はそれこそ6人という大所帯でのパフォーマンスだったし、いい感じにグループカラーも混ざっていたけど…うう…。
そして彼らが歌う曲、”Sexy Zone”には佐藤勝利くんが静寂の中キメ顔で「Sexy rose…」と囁くシーンがあり、これは
Real Faceでいう舌打ちだしUMPでいう風を切れ*2だしシンデレラガールでいう「のに~~↑(CV.岸優太)」なのだ。
割愛するが横尾くんはここ1年で転機が色々あって。
2019年本当に雰囲気も精神もビジュアル(若干丸いけど)も良くて。
自担がこんなにも輝いてるというのに他の輝きと勝手に比べて落ち込み、自担のパワーを信用できてない自分にも落ち込みはじめて夜中泣きだす厄介オタク(感受性豊か罪)
きっと横尾くんはセクシーローズ出来ないのだろう。リストを見た時にそう思ってしまった。自担の声が脳内で「俺なんかいいから」と木霊した。
横尾くんの言葉に
「好きな人から見たら、どこに映っていたって、そこは真ん中。端もセンターもない。立ち位置なんかこだわる必要ないし、端っこもセンターだよ」
というものがあるが私はわりとこの言葉とずっと喧嘩をしている。
横尾くんのファンを思いやる心や発言当時格差が酷かったことへのフォローがきちんと出来ているところは超LOVE。でもオタクからするとやっぱ物理的な立ち位置は重要で、しかも自分が信じて応援し続けている世界一の男が真ん中でスポットライトに当たって輝く様というのは誰でも見たいじゃない。私は見たい。
でも横尾担続けてる私はかなりねじ曲がったモンスターペアレントになった。それ以上に自担が世界から否定される方が無理。 無理!!!!!!世界一愛されて欲しいし世界一可愛がられて欲しいし世界一褒められてほしい人…お遊戯会で木の役だったって最前でビデオカメラを回すわ。アンパンマンみたいな人だから、愛を与えれば与えるほど強くなるアイドルなので。
何者にも負けないかっこよさを持ってるんだからセクシーローズ尾になってほしい…→でも横尾くんが言ったら怒られそう※自担意識過剰やだ…愛されて欲しい…ここは波風立てずに…→そんな失礼なこと思うな!ボカッ(棍棒で殴る音)→じゃあ叩かれた時アンタどうにかしてくれんの!?→真ん中でキメ顔する横尾くん見たいだろ→見たいよ!??!!?
と己の中の二つの人格と対話し始める始末だし私は歌番組の1フレーズだけのためになんで一人で大暴れしてんの??
今までのオタク人生によって選ばれないこと恐怖症のジャニオタ。
選ばれないことは愛されていないことではない。そろそろ気づいて私。
自分に悔しかったり、謎に話題を大きくしているだけでみんながみんな誰しも自担セクシーローズを求めてるのであってチャンスはみんなにあることも十分わかっていたが、毎日しつこくしているパブサ*3でセクシーローズ土俵にも上がっていないことに落ち込む。それと同時に自分への悔しみが怒りへと変わる。
自担を信じろ…聞いているか自分。今まで横尾くんに何を学んできたんだ?
横尾くんはマイナスをゼロにする男じゃない、ゼロをプラスにする男。今までだって横尾くんは逆境の地からここまで這いあがってきた…ッ!
自担を信じろッ…!
瞬間…ッ!一人のジャニオタの精神にカ○ジが生まれるッ…!賭博黙示録ワタル~Sexy rose編~
金持ち達が山田涼介に多額の金をベットして「これでSexy rose選抜は、決まりですな…」ってほくそ笑んでるところにドア蹴り破って「ちょっと待ちな!俺は賭けるぜ…横尾渉に3億…キャッシュでなァ!」ってジュラルミンケースぶちまけたい
— ただのお姉さん (@fumetuno_kokoro) 2019年7月3日
横尾担ってギャンブルみたいなとこ、前はあったと思う。
グラグラした地盤の中いったりきたりして、自虐されて沈んだと思ったら機嫌が良くて大幅に上がって、泣いたり怒ったりしたと思ったら次の日は最高に笑顔にしてくれたり。でも彼がアイドルをずーっと続ける未来や今ってやっぱり確率が他グンと低かったと思う。
でも私は勝ちました。
オレンジ達はぼろ儲けしたよな!
去年からの見違えるような笑顔。姿勢。そして先日発売されたサタジャニでの何気ないようにみせたひと言。
「ゴールは作らないで、50歳、60歳になってもパフォーマンスを続けたい。」
いや、横尾渉から「おじいちゃんになってもアイドル」言質が取れる道にいきつく確率って考えても麻雀でいうと国士無双レベルだしポーカーだとロイヤルストレートフラッシュで上がるくらいのレベルだと思う。
人生一大の勝負にこっちは勝ってんだ。今回も勝たせてもらうぜ…(※ジャニーズシャッフルメドレーは勝負ではありません)
そうやってワーワーいってると他のキスマイ担の人たちも「ぜひセクシーローズ横尾を!」と言って掛け金を少しずつ増やしていってくれた。その内増えていって気づけば皆勝負事に熱が入りやすい人種の為なのかそれらは馬券にすり替わっていた。
Sexyオークション会場はいつしかチキチキ!キスマイ美味しいところどれだけ持ってけるか競馬場〜セクシーローズレーン〜に。数多くのおっちゃん達が馬に夢を抱くように横尾くんに夢を抱いて券を手に取る人に。
面白がってる人、ネタで言っている人、勝ちにこだわりたい人、横尾くんが好きな人、キスマイが好きな人。大体みんなこんな屈折した重い気持ちは抱いてないけども。
私が見える範囲だけど沢山の人が草を生やしながら大穴馬のヨコオ馬に心のお金をベットしてる様子、なんとも言えぬ嬉しさがあった。
私はキスマイ担という生物が好きで。
それはこうやってオタクを続けていられる一つの理由にもなってくれている。一括りにこんな感じ!と決めつけるのはどうかとも思うがキス担の体育祭には本気のヤンキーみたいなところが好きだ。他にもいっぱいLOVEなところあるけど割愛。
横尾渉というアイドルは以前はそのプライドの遥か高いことからひっじょーーーーにイジりずらく、メンバーやオタクから若干困惑されながら接せられた時期もあるのだが、こうしてイジりでも本気でも、殻をぶち破った彼を見てきてくれたオタクの反応もなんだか変わってきていた。超怖い風紀委員長がクラス会で一発芸やったらそれが案外ウケてヤンキーギャル達に「まぢ横尾っておもしろいぢゃん!見直した卍」って言われてるみたいで面白かった。
「わたるー!頑張れよ!(クソデカ大声)」なんてSNSで叫んでる人同担ばかりだったのに!笑
そして決戦の日、2019年7月6日 ※戦いではない
二階堂担の友達と「わたるはセクシーローズを諦めねえからニカも絶対風を切ることを諦めるな…」って言ってたら突然ウルトラミュージックパワーを排出したラップを繰り出し始めて大興奮TL。
ノリに乗ったキス担はもうマッドマックス状態に。
そして私の本番SexyZone、始まる前から「わたる、緊張せずそのままのお前をぶつけてこい!」「勝ちにいけよ」みたいなツイートたくさん目にして嬉しい反面自分が拗らせた時より謎に期待されてる自担に笑ってしまう。コーチか?人々は何を駆り立てられたのだろうか…。
「追え追え追え!!!!!!」「抜かせ!!!!!!」と馬券握って身を乗り出してるのもう競馬場のおっちゃんTLだった。頭の中で川平慈英が実況しだす。
シンと静まり返る会場。
そして映し出されるのは最強の顔面を持つ山田涼介さんから放たれる「Sexy rose…」
ウーーーーーーーーーー(甲子園球場サイレン)
馬券は手に汗握りすぎてしわくちゃになってた、山ちゃんの顔面が良すぎて汗が少し引いた。山ちゃんの顔面に釣られてグラスホッパー5回見に行ったな…そんなことを思い出しながら甲子園の土を拾い集める私。蝉ちゃん…。
しげちゃんと楽しそうな横尾くんかわいかったな…あと尊先の山ちゃんの前で歌うかいちゃんかわいかったな…横尾くんの眼鏡はなんか食いだおれ人形みたいだった…そうか…私の夏、終わったんだな。
っていうかマジで何をしているんだ私?
そしてよくわからん空気になった競馬場を一気にデトロイト地下競技場にしたのは最後の最後カメラにすっぱ抜かれた北山くんだった。あの時もう競馬場は格闘技場のノリになっていてウケた。
「ジャニーズシャッフルメドレーのことプロレスか競馬だと思ってるのキス担だけだったよ」と言われたキス担 pic.twitter.com/Wmav8cVWtP
— ただのお姉さん (@fumetuno_kokoro) 2019年7月7日
勝負じゃないです。
何故かこのワンフレーズに満ちた希望的観測に賭けた3日間はとても濃いものになった。
馬券ちぎって「チクショー!」ってなってるオタクもいれば「だよねー何を必死になってたんだろ笑」と和やかに笑ってたオタクもみんな馬券買ってくれた。
横尾くんとSexy roseに夢を乗せてくれた。
いい時代になったなと思った。
こんな突拍子もない、笑っちゃうくらい些細なことでそう思わせてくれる横尾くんという存在、途方もないくらい「らしい」。
私の自担はとても人の欲や希望や夢を乗せるのに向いている舟のようなアイドルだと思ってたけど、こんなに実感するのははじめてだった。君は君の知らないところで勝手に期待されるのがとても似合うよ。
そういえば横尾くんがソロラジオで「いい時代に生まれたな」って言ってたな。
わかる。
そんな面白アイドルが今日フラゲ日なのでお財布に余裕がある方は是非。
ぶんぶんぶんぶんぷちょへんざ。