はぐすたから見る二階堂高嗣のやわらかな狂気と強さ

Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2019 FREE HUGS!のネタバレがあります。

 

Q.二階堂高嗣なるアイドルを知っていますか?

 

A.「ニカちゃん?」

そう、そうです。2!ニっカちゃんだよ~!の人です。Kis-My-Ft2のメンバーで最年少コンビのひとり。舞祭組のメンバーでもあります。

肌のテクスチャがむにゅっとした質感で細い切れ長の流し目と泣きボクロが涼し気。手足がスラアと長くて腰の位置が高いです。綺麗な逆三角形なので引きでみても抜群にスタイルが良い。 

キャラクターは天真爛漫で元気いっぱい。Kis-My-Ft2の悪ガキンチョポジを全うしてくれています。所謂ツンデレの気あり。自らヒール役に回り、大多数の非難を一人で浴びることも少なくありません。しかし軽口の裏は優しくメンバー想い、それを他人から指摘されると「うるせー!!!/// 💢 」とでも言ってるような顔で拗ねるところがテンプレートで可愛らしい性格です。自分がピンチなときに救ってくれたり隣にいた人に懐く傾向があり、それ所以に先輩後輩メンバー関係なく多数の人間に支持されている存在です。

 

他にもたくさんありますが、一先ず他担が二階堂くんについて思っていることはこんな感じでしょうか。自担が如何せんニカに甘く、親ヅラをする男だなと思うので、私は常々「タカシのカーチャンポジ」でオタクをやっていました。要するに"ガキンチョキャラ"に色濃くフィルターをかけて見ていたのです。

 

時は遡り 2018年9月12日。通年毎週やってるキスマイラジオは数年ぶりにソロラジオ企画が行われており、この日は私の担当・横尾くんがパーソナリティでした。サイコロに書いてあるメンバーについてトークをする、という企画で横尾くんが引いたのは彼より5個も年下の二階堂くん。

 

以下 横尾渉さん:「ニカは真面目!なんか、テレビとか雑誌とかではバカキャラやったりね。バカバカって言われてるけど、実は頭良いですよ。なんか、演じてるよね。

「わざと嫌われ役とかやるでしょあの子。有り難いって言えば有り難いけど…。素の二階堂高嗣をもっと(ニカ担に)見せてあげたいなってのもありますしね。照れ屋だからね、ニカちゃん。」

カッコいい二階堂高嗣のソロ曲が聴きたいですね。二階堂高嗣のほんとにやりたいことっていうかね。カッコつけてるとこ、見たいですからね。素の二階堂高嗣を見たいなーと思います。そしてメンバーとしてね、何か引き出していければいいかなーって思います。」

 

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やめんか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(ブチギレ)

 

二階堂くんって、隠してること、というか二階堂くんの中で”アイドル 二階堂高嗣”として表に出さないことが普通のアイドルより何倍もあると思うんですよね。よく人一倍周りを見渡せることや、誰よりも職人気質なことをメンバーからいじられて

(*`∀´*)営業妨害だよお!(怒)

ってプンプンしてますがそれとは別な部分でまた一欠片、一線を置いている部分があるようにオタクの目には映っております。

 

パフォーマンスのことを話していませんね。

彼の長い手足、指先ひとつひとつから繰り出されるダンスは最早動く営業妨害と言っても過言ではないくらい鞭のようにしなやかで秒針のように正確、そして美しいです。仮にもおばかで元気キャラの概念がする動きじゃない。キスマイの中では一番静のダンスをする人じゃないでしょうか。かといって決して弱いわけじゃない。言うなれば暗殺者の如き素早さと心地よい重圧で息の根止める、そんなダンスです。特に指先の動きは人の頸動脈とかすぐスパッといけそうな貌(カタチ)をしています。

普段はラップ要員としてハスキーな声をどんどんキスマイでも見せていってくれる二階堂くんですが、あの磨りガラスのようなざらざらした声帯から放たれる高音のなんとエモーショナルなことよ…。私は二階堂くんの出るか出ないかギリギリの音をいつも喉を絞り上げて歌ってくれるあの音が好きですね。UTAGEでよく聴けます。

 

バラエティになれば臆することなく突っ込んでいき、いつも一歩後ろで6人を見据えてる彼が技術的なアイドル面では壊れそうなくらい儚げであり、繊細な仕事をするというのは世間にバレてはいけないものだと。でもそこで決して壊れないで凛として立ってるのが強すぎてオタクの設定?(泣)カワイイカワイイ~って言って愛でてる距離感が私にとってちょうどいいのだと。それを二階堂くんが敢えて隠しているのだな、と営業妨害と怒っている顔を見て思っておりました。

それを自担がボロっと笑い話(しかし本人は至って真剣)のように言うものだから「やめッッ・・・・・!!!!それ以上はッッ・・・・・・・!!!!!」福本伸行キャラみたいな喋り方になってしまうオタク(勝手な考察で自担にキレるオタク)。藤ヶ谷くんと違って、横尾くんのニカちゃんいじりはニカの精神の核に直接手で触れてるみたいなこと言うんだよな(怒)やめんか(怒)

 

私的にこの感情って恐怖に近いものがあるんですよね。そんな動きアイドルがしていいのか…?的な…。キスマイ自体が常日頃から生死を感じさせるようなパフォーマンスをする人が多いので、ゾッ…とはしなれているのですが…。Yummy!で逝きそうな恋人をこの世に連れ戻すような悲恋の歌、”蜃気楼”で最初から本人が死んでるように冷たい動きをするのを見て毎回「ニカ~~~!!!!隠せてない!!!!大事なとこ*1でてるよ~~~!!!!」と目を押さえてしまいました。そんなZ指定つきそうな表現しないでよ。

 

 

人生で「死ぬっ…」て本気で思ったことないのですが、ニカの蜃気楼は「こいつ…死ぬんだ…俺を残して…」と本気で思ってソウルジェムが濁るので週1での視聴を推奨します。

 

私、ジョッシー松村というキャラクターが大好きなんですけど何故ニカ担ではない友人と話し合った結果、グレーのスコートを履いてお化粧をして歌って踊る二階堂くんはひとつもふざけていないからです。それがとてもカッコよくて、好きなんですけど、横尾くんの言葉を聞いて本当に二階堂くんがやりたいカッコイイソロとはどこにあるのだろうかと考える日々が続きました。ニカじゃないからわからんなあ。

 

 

今まさにツアー中”Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2019 FREE HUGS!”ではデビューしてから2回目の7人全員ソロ曲があります。二階堂くんのソロ曲は「はぐすた」というタイトルで、元SOUL'd OUTのメンバーであるDiggy-MO'氏がプロデュースする前回ソロのジョッシーとは全く別路線の超イケイケHIPHOPナンバーです。これは勝ったぜ。

avex.jp

全員のソロを聴いた時、はぐすたが一番好きだと感じました。クラシック曲をモチーフとするHIP HOPはきっと格段珍しくはないのですが、なんというんだろう。ジャニーズでこんなのやれるのって今二階堂くんしかいないじゃないのかな。最初は同じ曲を使っていることもあってKREVA/国民的行事の闇落ちバージョンをどことなく彷彿させていました。


国民的行事

意味がわからなくてトンチンカンだけどどこかキャッチーで面白くなってしまう歌詞、遊び心満載で軽快なメロディーが急に止まり数十秒一呼吸も許されない超高速ラップをするBメロはきっと本番のメインパフォーマンスでやるんだろう。ソロでしか出来ない曲をうまく選んだな~と。私もオタクなのである程度はどういう演出をするのか想像出来ていたつもりでした、キスマイのソロ曲は特に個性的というのもありましたので。特に二階堂くんは前回Yummy!の演出を手掛けていたというのもあって期待値は他メンバーより高かったです。

 

※以下FREE HUGS!ツアーネタバレ 

はぐすたから見る二階堂高嗣のやわらかい狂気と強さ

 

いざコンサートに臨んだところ、それはそれは驚愕しました。

え?二階堂高嗣の底の深さメイドインアビス

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 帰ってこれた人いるの?

 

まずオペラのステージのようなフォーメーションではじまるのですが、オーケストラのチューニング音からはじまるのズっっっるいですね。CD音源になかったからわざわざアレンジしたんだね。ジャニ舞台でしたらEndless SHOCKがいい例なのですが、生オケの舞台だとかならず楽器隊がチューニング音を奏でます。その音を聴くと、おしゃべりをしていた観客は暗転しなくても勝手に黙るのです。「ああもうすぐショウがはじまる」と。55000人のお喋りを黙らせてからはじまるんです、二階堂高嗣のショウは。

着崩されたような燕尾服モチーフの衣装を身にまとい光るタクトでジュニアを操ってるニカ…いや二階堂さん見ただけでとりあえず興奮と(そんなっ…細かいことをしてはっ…死者がでるっ………)との葛藤で歌いだしてもいないのに大パニックを起こす私(誰担?)

高速ラップのシーンでは倒れたジュニアの死骸のようなもので自らを囲み、無音ピンスポの中己との闘いをドームの真ん中でやるんです。成功した日の歓声のバカデカさ、Fire!!初披露の時の歓声音源かと思った(?)私が初めて見た東京二日目では少しズレたリズムの軌道修正のために太ももを手で叩きながらリズム取っててカッコよすぎて死にました。

 

このソロ言葉で説明するのが難しすぎるので実際生で見てもらいたいのですがとにかく変態か?というくらい細かいんですよ。 もちろんダンスの振り付けや二階堂くん自身のテクニカルな動きや魅せ方ももちろんなんですが、ジュニアの使い方(トラジャと無所の絶妙な分け方)、フォーメーション、そしてライティングまでもが二階堂くんの手の内なんですよね。特にライティングは初日にアリーナで見た光景と天井で見たときのソロ曲自体の解釈とか印象が全く違って見えて(この人どの角度まで計算してるの…)となりました。

これはYummy!の時から思っていたのですがニカ(+千)の演出はジェットコースターのような忙しさと「これみんな好きだから入れちゃえ!」ってミキサーにどんどんぶち込んでくる天真爛漫な演出だなあと思っていて、その要素ははぐすたにも感じられたのですがなんというんだろう…これだけやってることが細かく玄人なのに詰め込み方が子供なんですよね。しかも個人ソロの方がそれがいい意味で爆走してる感じがあって意外でした、グループにいるとバランサーなのにソロの方が狂気的なんですよ。面白すぎでしょ。

 

ニカちゃんのまだクソガキだったり子供の部分が描いたぐっちゃぐちゃな設計図を

28歳の大人の二階堂くんが起こして演出をつけたという感じがして、ニカ演出に起こるやわらかな狂気ってここからきてるのでは?

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子供の素直で本当にいいと思ったものを大人タカシが削っていく…。

 

そこでふと、もしかしてこれは二階堂高嗣の自己紹介のような曲なのでは?と思いました。

前ならきっとカケラも出さなかった意外性…その部分を自分の中に落とし込んで表現する様は、観ている側も前だったら(大丈夫かそんなの見せて?!?!)(自己営業妨害)ってなってたと思います。それを出せるようになった心境の変化なのか、ソロの方向性なのか、それとも周りからの影響なのかはわかりませんがこの人はいつも強い決断をするなあと思っておりました。

ヴィランズ・ダークヒーローのようなメロディ、細かすぎと思いきや大胆な演出、漫画やゲームから着想を得てそうな画角、美しく切りそろえられた爪が映える手元の美しさよ!これ、二階堂高嗣の曲じゃん!?(※歌詞に名前入ってます)

照らされるレーザーからジュニアのステップ音までこうなってしまっては全て二階堂高嗣を作り出す要素にしか見えなくなってくるからすごいです。

 

そして問題のシーンですね。以下は私の個人的な感想です。

最後、さんざんカッコつけて花道を進んできたのにセンステでトラジャに服を剥がされて半裸でブリーフ姿になり、そのブリーフにはう○このイラストが描かれているというオチ。いや~~~~~~~~~私興奮してしまいましたね、コレ。別にブリーフには興奮してません。

最初に書いた二階堂くんの紹介文で書くことを忘れていたことがあります。私もこの時この瞬間まで忘れていました。

彼は引くほどの天邪鬼だった。

そうだ~~そうだった~~これが二階堂高嗣を全て解き放った狂気の曲だとしたらまともに終わるはずがない!ややウケと落胆の声が混ざる会場も相まって大爆笑、同時に鳥肌で体がゾクゾクしました。さっき高速ラップで藤北に負けない声を客に出させていたことも思い出してもう死にそうです。だって忘れてたのです。会場は、ニカがかっこよすぎて彼の本質を。いや、本質じゃなくて、彼が表面として機能させたい部分を!少なくとも私はさっきまで忘れてた!コレコレコレ!!!!コレで完成じゃん!!!!

 これが私からの全てです。アレマジで面白いと思ってたらやべーよ。いやマジで思ってても逆に笑うかな…(笑うんかい…)

 

N居くんのオマージュというのも有識者じゃないので確かな情報なのかはわからないのですが、それも熱いですね。伏字するくらいなのでアレですが狂信者のニカはそんな…という私ですらこれは熱いです。だって他はN居くんから受けた部分はないのに二階堂高嗣を作る一角には彼がいるのですよ。

そのピースはめてはぐすたというジグソーパズルは完成したわけです。

 


 

自担以外に着目した文章を書くのがはじめてなので夢中で書いてしまいました。ジャニーズで一番好きなソロ曲は別にあったのですが今回ではぐすたが超してしまったよ…。

 

4人担にもキスマイの他担的にもいつも自分が二の次でいろんなものやことをしてくれていたと思うのでようやく自分だけの為に頭と身体全てを使い切ってくれたな…!ってすごく嬉しくなっちゃいました…頭からつま先まであの演出を選ぶ君はさすがKis-My-Ft2、強くて我関せずで大好きです。ニカちゃんいつもありがとお。

 

 

*1:これがよく横尾くんが弄る核